上司から「チームで進めてほしい」と指示を受け、メンバーで協力しながら進める仕事。
完成したものを見たとき、「なんとなく見た目は揃っているけれど、詳細に見ると統一感がない」「つぎはぎのような仕上がりで、一人で作ったほうが良かったのでは?」と感じたことはないでしょうか?
私は仕事をお願いする立場ですが、みんなで取り組んだ仕事に、違和感を持つことがよくあります。
これは、多くのチームが直面する課題です。なぜ、チームで仕事をすると、一人でやるよりも質が落ちてしまうのか?
そして、どうすればチームとしてより良い成果を生み出せるのか?について、掘り下げていきます。
チームでの仕事にまとまりがなくなるのはなぜか?
チームで取り組むからには、一人で行うよりも高い質を期待します。
にも関わらず、そうならないことが多いのは、メンバー間で統一された完成のイメージが持ててないからだと考えます。
そのために、完成しました!と見せてくれる成果物が
- 全体がつぎはぎのようになり、流れが不自然だったりする
- 全体の見た目は統一されていても、文章の言い回しや使う言葉がバラバラで統一感がない
というように、個々のパートで見た時には問題なくても、全体で見たときに違和感のあるものになってしまうのです。
チームで取り組む「安心感」の落とし穴
チームで仕事をすることには多くのメリットがありますが、「みんなでやっているから安心」という心理が働き、最後のチェックが甘くなってしまうことがあるのも事実です。
- 「誰かが確認してくれるだろう」という意識が生まれ、重要な修正が見逃される
- 「自分の担当は終わったから、あとはチームの流れに任せよう」という気持ちが働き、全体の品質チェックが疎かになる
- 最後の仕上げの段階で、本来必要な細かい調整が行われず、「まあ、このくらいでいいか」となってしまう
このような状態では、せっかくチームで取り組んだのに、最終的なクオリティが一人で作った場合よりも落ちてしまいかねません。
チームで「より良い成果」を生み出すために
チームで仕事をする際に重要なのは、「完成したものをどう評価し、どう改善するか?」をしっかり話し合うことです。
- 違和感を遠慮なく指摘できる環境を作る
→ 「これはチグハグに感じる」「もっと統一感を持たせるには?」と率直に議論する - 最初に全体のコンセプトを決める
→ 「資料はストーリーを意識しよう」「文章のトーンを統一しよう」と、方向性を共有する - 一度完成させた後に、全員でチェックする
→ 「仕上がりを全員で確認し、違和感をなくしていく」ことを習慣化する
「複数人でやること」自体が目的ではなく、一人でやる以上の成果を生み出すことが目的です。
そのためには、チーム全体で違和感を認識し、より良くするプロセスを積み重ねることが不可欠です。
チームの力を最大化し、成果を生み出す
遠慮せず意見を出し合い、違和感を共有し、改善点を話し合うこと。
これこそが、「チームで仕事をする意味」です。
チームだからこそ、一人では成し得ないクオリティを目指せるはず。
ぜひ、「一人でやる以上の成果を出す」ことを目的に、チームでの仕事に取り組んでください。