社会人の基礎であるPDCA
PDCA(Plan-Do-Check-Act)は、社会人になればすぐに耳にするスキルです。私が新人だった20年以上前にも、PDCAは新人研修の内容に含まれていたと記憶していますが、当時から変わらない「基本」でありながら、今でも「最も重要」なスキルとしてその価値を保っています。一部では「古い」と言われることもあるようですが、それは本質を見逃しているか、間違った使い方をしているための意見だと感じます。なぜなら、PDCAは普遍性と実用性に優れ、どの時代にも適応できる柔軟性を持つフレームワーク だからです。
最近のPDCAブーム
最近では、中高生向けのPDCA手帳や、社会人向けのツールが普及し、幅広い世代で「PDCAを習慣化する」ことが奨励されています。またPDCA関連の書籍も増え、注目を集めているように感じます。この流れは、PDCAサイクルを自分で回せる能力が、個人の成長に直結する ことを示しています。
私がPDCAで得た具体的な効果
私も、PDCAサイクルを強く意識して仕事を進めるようになってから、次のような効果を感じるようになりました。
- 成長の実感を得られる
- 自分自身の傾向が客観的に把握でき、改善が進む
- 仕事におけるモチベーションが向上する
特に、PDCAサイクルが回っていると、自然と、仕事や学習に対して前向きに、そしてイキイキと取り組めていると感じるのです。
学生時代のPDCAと社会人の違い
社会人になる前、学生時代のPDCAはどうだったのか?を振り返ると、PDCAサイクルを学校が回してくれていました。
- P(Plan):時間割の作成
- D(Do):日々の授業への取り組み
- C(Check):テストや成績表による成果確認
- A(Act):補修授業や苦手科目の克服
このように、学校生活ではPDCAを意識せずとも自然に実行していた のです。しかし、社会人になると、この「時間割」や「タスク」は 自分で考え、設計する必要がある ようになります。
学生時代は誰かがPDCAを回してくれていたという事実を自覚し、これからは自ら計画し、実行し、振り返りを行いながら、自分の成長サイクルを作り上げることが必要 です。
具体的になにをするか?
若手のうちは、先輩が1か月や1週間の計画を一緒に考えてくれることもあると思います。そうでない場合は、中長期的な計画を立てるのが難しいこともあります。その場合は、まず直近のことから始めるのがおすすめです。例えば、技術資料などを読み、理解した内容を基に、
- プレゼンテーションをつくり、説明する
- レポートを書き、確認してもらう
これらの具体的なタスクを設定し、それをいつまでに行うかの期限を決めて「計画」を立てます。次に、その計画に沿って実際に取り組みます(Do)。さらに、完成後に振り返りを行い(Check)、成果を分析します。例えば以下のような観点で振り返ると良いでしょう:
- 思ったようにできたか?
- 先輩や上司の評価はどうだったか?
そして、評価して振り返った内容を次の計画へ具体的に落とし込むことが重要 です。例えば、「作成時間を短くする」「プレゼンテーションで話すスピードを落とす」といった形で改善点を明確化し、次回の行動に反映させます。
それでもPDCAは意味あるの?
PDCAの効果に疑問を感じる人は、自分の現在の仕事の進め方をよくCheckしてみてください。
- 計画したことを忘れて取り組んでいませんか?
- 計画を立てずに実行だけしてないですか?
- 実行後の振り返りが不十分ではないですか?
こうした状況では、PDCAサイクルがうまく機能していない可能性があります。PDCAは 4つすべてが揃ったときに初めて機能するサイクル です。どれか一つでも欠けると、継続的な成長を得ることは難しいでしょう。
PDCAを習慣化する重要性
PDCAは単なるフレームワークではなく、 成長を続けるための習慣 です。一度身につければ、あらゆる状況に応用でき、目標達成のプロセスを効率化できます。逆に、このサイクルを回すことを習慣化できないと、成長が停滞しやすくなります。
PDCAを使って、自分の成長プロセスをデザインしてみませんか? 未来への第一歩は、今日の計画から始まります!