指示待ち社員が自ら動き出す|自律型人材に変えた1on1のリアル

きゅう太郎
きゅう太郎

最近すごく受け身勝ちな後輩がいて…

指示を待ってばっかりで、どう関わればいいのか悩んでます…

ごん太
ごん太

その悩み。よくわかります。

変えてあげたいって思うよね。

私も2年かけて変化を感じた若手がいてね、今日はその話をしましょうか。

この記事をおすすめする方

  • 指示待ちの若手に悩んでいる管理職・リーダー
  • 自律型人材の育成に取り組んでいる方
  • 1on1の効果に疑問を感じている方
  • 育成の“待つ力”に悩んでいる方

この記事で何がわかるか

1on1を2年間続けた結果、指示待ちだった若手が自ら動き出した実例をもとに、育成の本質と“信じて待つ力”の大切さがわかります。

人材育成は時間がかかる

人材育成は、正解がない。

私が育てたい人材は「自ら考え、決断し、挑戦し続ける人」。

でも現実には、指示待ちだったり、どこか無関心に見えるメンバーが半分以上を占めることもあります。

私自身、そんな状況を変えたくて、1on1を始めました。

もう5年以上続けていますが、すぐに成果が出ることはほとんどありません。

それぞれ異なる個性を理解して、その人にあったやり方を試行錯誤して強固な関係を作るのは本当に時間がかかるものだと感じています。

教科書通りには進まない

1on1やコーチングに関する書籍は、これまで何冊も読んできました。

傾聴、勇気づけ、問いかけ、フィードバック…

どれも素晴らしいノウハウが詰まっています。

そういったテクニックを試しているうちに、あることに気づきました。

それらは「ある程度能動的なメンバーをより良くするための技術ではないか?」ということ。

私の職場では、受け身な人にそのまま適用しても、効果は薄いことが多かった。

なぜなら、本人が「自分は何ができるのか?」が腑に落ちてないと、どんな問いも届かないからです。

きゅう太郎
きゅう太郎

それ…すごくわかります。
話はできていても、本人はあまりピンと来てない違和感があります。

ごん太
ごん太

そう。私も何度も迷いましたが、テクニックではなく、「信じて期待を寄せ続けること」に決めたんです。

ある若手との2年間

その若手は、典型的な“受け身型”。

報告は最低限、自分から動くことはほぼなし。

でも、私は「ポテンシャルはある」と信じて、1on1で問いかけを続けました。

「どう思う?」
「やってみたいことはある?」
「それ、やってみていいよ」

そんな言葉を、繰り返し伝え続けました。

同時に、「若手の成長が組織の成長につながる」という期待のメッセージも、何度も届けました。

変化は、ある日突然に

1on1を続けて2年ほど経ったある日。

彼が、毎日私の席を訪ねてくるようになりました。

話す内容は、今日取り組むことや、昨日の結果の報告。

最初は「どうしたんだろう?」と戸惑いました。

思い切って聞いてみると、彼はこう言いました。

「今、自分でできることを探してるんです。
その一つが、毎日お話することだと思って…。迷惑でしたか?」

きゅう太郎
きゅう太郎

えっ!それ、すごくないですか?

自分でできることを探すって、自律の芽が出てますよね。

ごん太
ごん太

そう。私は「すごく嬉しいよ、また話しにきてね」とだけ伝えたんだ。
そこから、彼の行動は変わっていったんだ。

自律の芽が育つとき

彼は、毎日のコミュニケーションに加えて

  • 早朝出社 → 早めの退社でリズムを整える
  • 会議の準備 → 一番乗りで会場を整える
  • 社内イベント →積極的に参加・運営補助

どれも、特別なスキルは不要。

でも、こうした“誰でもできること”の積み重ねが、彼を「指示待ち」から「能動型」へと変えていきました。

今では、彼に指示を出すことはほとんどありません。

なぜなら、自分の次の取り組みを、自分の言葉で語れるようになったからです。

育成とは「信じて問い続けること」

この経験から、私はこう思うようになりました。

  • 育成は、急がないこと
  • ノウハウよりも、信じる姿勢が効くことがある
  • 変化は、ある日突然に訪れること
  • 自律の芽は、問いかけと信頼で育つこと

1on1を導入している方は多いと思います。

しかし、魔法のような仕組みではありません。

問い続けることで、相手の中に“動きたい気持ち”が芽生えることがある。

それを信じて、待ち続けることが、育成の本質なのだと思います。

まとめ

  • 自律型人材は、問いかけと信頼で育つ
  • ノウハウが通じない場面では「信じて待つ力」が鍵になる
  • 1on1は、変化のきっかけをつくる場
  • 育成とは、信じて問い続けること

あなたのチームにも、変化の兆しがあるかもしれません。

その芽を見逃さず、育てていきたいですね。

きゅう太郎
きゅう太郎

僕も後輩を信じて粘り強く向き合います!

ごん太
ごん太

いいね。育成って、実は“話すこと”から始まると思うんだ。

だから、明日も話しましょうね。