答えのない「VUCA」時代に突入した今、上司や先輩のアドバイスをどのように受け止め、活用すべきか?を一緒に考えたいと思います。
VUCAとは?
現代の仕事環境は「VUCA時代」と呼ばれる、明確な答えのない不確実性の高い時代に突入しています。
「VUCA」とは以下の特徴を指します。
- Volatility (変動性)
- Uncertainty(不確実性)
- Complexity(複雑性)
- Ambiguity(曖昧性)
技術革新やグローバル化が進む中で、仕事のやり方に明確な正解がなくなりつつあり、この傾向はどんどん加速しているように感じています。このような時代には、上司のアドバイスを「答え」として受け取るのはリスクが伴うことがあります。
仕事の型があった時代 vs. VUCA時代
私が社会人になった20年以上前、仕事にはある程度の「型」が存在していました。当時、上司の指示を従順に聞き入れれば、たいていの仕事が順調に進む環境だったのです。「このやり方が一番いい!」と自信満々に言う上司の言葉には、疑問を持ちつつも従うことが多かったことを覚えています。
しかし、今日では技術の急速な進歩やグローバル化により、環境は激変しています。一つの方法が長期間通用することはなくなり、私たちは常に新たな手法やアイデアを求められるようになりました。
技術進化と意思決定の複雑化
現代において、生成AIをはじめとする技術の進展は、私たちの選択肢を飛躍的に増やしています。AIツールは意思決定を支援する一方で、膨大な選択肢が存在するという課題も生み出しています。この結果、かえって意思決定の複雑さが増し、最適解を見つけることが一層困難になっているのです。
VUCA時代には、上司の役割も進化しています。上司はもはや「指示を出す存在」ではなく、「共に答えを探すパートナー」としての位置付けが重要になっています。
上司のアドバイスをどう受け止めるべきか?
VUCA時代では、上司の言葉を「絶対的な指示」として捉えるのではなく、自分で考えるための「確認」や「ヒント」として活用すべきと考えています。ですので、上司のアドバイスは、自分なりの解釈を加え、柔軟な視点で受け止めて欲しいです。
このプロセスを深めるためには、以下の3つのポイントを意識することが有効です。
上司との関係性を強化する3つのポイント
- コミュニケーションの質を高める
受け身で指示を聞くのではなく、積極的に質問し、対話を活発にする。例えば、「この方法を選んだ理由は何か?」「そのような考えに至った背景はなにか?」と問いかけることで、より深い理解が得られます。 - 柔軟な思考を持つ
上司の意見をそのまま受け入れるのではなく、自分の視点と、なによりも目指している理想の状態になるか?で再検討しましょう。これにより、より適切なアプローチを見つけられます。 - 信頼関係の構築
上司を「指導者」としてではなく、「仕事のパートナーやコーチ」として捉え、意見交換のしやすい関係を築いてください。こうすることで、信頼関係が深まり、より実りある対話が可能になります。
まとめ
VUCA時代は、正解が一つではない時代です。技術の発展により選択肢が増え、意思決定がより難しくなった今、上司のアドバイスは「指示」ではなく「判断のための材料」として受け止めることが鍵となります。
上司との関係を「共に考えるパートナー」として再構築し、柔軟な思考を持ち、変化の激しい時代をチャンスとして楽しみましょう。